ロームと黒ボクの違いって?

黒衣1号

2016年04月06日 14:42

下は、先日、現場下見をした際に見つけたローム層の断面写真です。


富士山の噴火に伴う火山灰が堆積することで作られた地形です。降り積もった場所の環境によってロームにならず黒ボク土になる場合があります。

黒ボク土との違いとは・・

火山灰や風成二次堆積物が堆積した場所が湿潤環境だと、その上に植物が生い茂り、腐植土層がたまって黒色となり、これは黒ボク土と呼ばれます。一万年くらい前から最近の時代(沖積世)は気候が湿潤であるため、火山灰がロームにならずに黒ボク土になっているケースもよく見られます。

ローム層と黒ボク土は、ともに火山灰からなる土壌ですが、酸化した鉄分を含むために赤いローム層に対し、黒ボク土は有機物を含んでおり、黒い色をしているのが大きな違いです。そのため、一般的に「赤土」と呼ばれるローム層に対し、黒ボク土は「黒土」と呼ばれる。また、黒ボク土はローム層よりもできた時代が新しいため、土の粒子が粘土化しておらず、土がボクボクした感触となっている。

ロームは地盤としては、地盤調査のデータ以上の強度を持つと言われていますが、黒ボク土は有機物を含んでいることから地盤としては非常に注意が必要です。
特にセメント系固化材を用いた地盤改良を行う場合には、固化しない現象が良く確認されますので、注意が必要です。

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